認めない。
絶対に、認めないから。
「どういうことだよ、ミサ。お前は、臓器移植に賛成じゃなかったのかよ?」
涼は困惑していた。
「ごめん……。私、どこかで臓器移植ときちんと向き合えていなかったんだと思う。やっぱり……臓器移植は反対だよ。」
「何を今更……。それに早くしないと心臓は……。」
「涼。ミサを説得するのはいつだって出来る。だけど移植は今しか出来ないのよ。ミサの許可なんか移植に必要ないわ。早く、行くべきよ。」
「咲……。」
咲が厳しい言葉で言った。
涼は決心したかのように、主治医のもとへと向かって行った。
「ミサ……。どうして移植に反対するの?涼に、死んで欲しいの……?」
「……分からない。私、よく分からないよ……。少し、考えさせて。」
そう咲に告げて、私は病院の中庭へと向かった。


