「涼、ドナーが見つかったよ。」
連れてこられた病院の一室で、涼は告げられた。
「嘘……だろ……?」
涼は向かいに座っていた主治医の胸ぐらをつかんだ。
「おい、真面目に答えろ。ドナーって、孝志じゃねぇだろうな?」
「それは答えることは出来ないよ。これはきまりだからね。」
医師は抵抗することもなく、ただそう言った。
「言えよ!孝志の心臓なんか貰えるか!だったら死んだ方が……。」
『足掻けよ』
「いや、受ける。」
涼は手を離した。
足掻け……美沙に言ったばかりじゃねぇか。
「頼む……教えてくれ。孝志の……心臓なんだろ……?」
「……君の、思ったとおりだよ。」
「そうか。」
ドナーのいる場所などから考えて、涼に移植の話が回ってきたのだ。
涼はすぐに部屋を出て、孝志の元へ向かった。


