その頃、孝志のお父さんとお母さんのもとに、一人の医師がやってきた。
そう、ドナーカードだ。
孝志はドナーカードを所持していた。
だからそのことについて、話しに来たんだ。
私、孝志にもう会えないなんて、昨日は考えてなかったよ……。
顔を合わせたくない。
私は、何てことを考えていたんだろう。
もう二度と顔を合わせることが出来ないなんて……。
その場で泣き崩れた私を支えてくれたのは、咲だった。
外だとか、人が見てるだとか
そんなこと気にもせず
ただ咲は私の側にずっと、いてくれた。
泣き止むまで、ずっと私の側にいてくれた。
「ありがとう、サキ……。」


