「ミサ、あなたも持っているでしょう?ドナーカード。どうしてあなたは持っているの?」
突然、自分に話が振られて驚きながらも私は答えた。
「自分の臓器で、他の人の命が救われるなら……そう思ったから。」
私がそう答えると、お母さんは微笑みながら続けた。
「そうね。とってもいいことだわ。でも、もう一つ素晴らしいことがあると私は思ってるわ。それはね……。」
また生きることができる
他の人の体の一部として、また生きることが出来るんだよ。
「また、生きれる……。」
「ちょっとこれは、遺族の自己満足かもしれないけれど。」
最後にそう、付け加えてお母さんはご飯を口にした。
「さ、遅刻するわ。もうすぐ孝志くんも来るわよ。」
「うん。」
私は急いで支度を始めた。


