命の贈り物




「どういうことだよ?」




涼が殴る手を止めて、孝志に聞く。




「気付いてたのに、気付かないフリをしてきたんだ。」





孝志も殴る手を止めて、今度は私の方を向いた。




「美沙、悪いけど涼と二人で話したいんだ。おばさんも……。」





「分かった……。」






孝志は真剣だった。


私とおばさんは少しだけ不安になりながらもリビングをあとにした。





残された涼と孝志はお互い向き合って座った。





「君は、美沙が好きなんだろう?」




孝志は続く沈黙をそう言って破った。




「何、言ってんだよ……?」





「気付いてない訳ないだろう?僕は勘が鋭いんだ。」






嫌なくらいにね。






最後に孝志はそう付け足して帰っていった。





結局、話も分からないことになったまま……