「榊原くん、来るって言ってた?」
咲は小声で私に聞いてきた。
「うん、来るみたいだよ。声、掛けといたから。」
「ありがとう、ミサ。」
「ん、頑張ってね。」
「分かってる。」
私たちはジュースをお互いのコップに注ぎあった。
「うまくいったら、Wデート行こうねっ!」
「うん、約束。」
咲なら可愛いもん。
きっと大丈夫。
私はまだ予定もしてないWデートの日を楽しみにしながら、咲と指切りを交わした。
しばらくすると残りのクラスメイトたちも集まり始め、約束の7時が近付いてきた。
しかし、空席が一つ。
「……遅いね、榊原くん。」
不安そうに言う咲を元気づけようと私は明るく振る舞う。
「大丈夫よ、あいついつも支度が遅いのよ?私を待たせてさ。『お前、女じゃねぇから支度が俺より早いんだ』とかしょっちゅう言うし。ね?」
「だといいけど……。」


