命の贈り物



翌朝、結局眠れなかった私はいつもより早く家を出た。




「あれ、美沙。今日は早いんだね。」




ちょうど向かい側から孝志が歩いてきていた。





「あ、うん。目が早く覚めちゃって……。」





うまく会話が出来ない。





普通って、どんな感じだったっけ?




……あれ?そういえば涼がいない……。




自分のことに精一杯で先程まで気付かなかった人物の存在がないことを不思議に思った。





「涼は……?」





「あぁ、風邪だって。だから今日、早く美沙の家に着いたんだけど。」






そういえばいつもギリギリだったっけ。




まぁ昔よりは早くなったけど。





うちに寄る分かな……。




でも、風邪なんて……




「大丈夫かな?」




「おばさんはそんな心配することない、って言ってたから大丈夫だよ。」





孝志の言葉にホッとする。




「そっか、良かった。帰りにお見舞いに行かないとね。」





「そうだね。」





良かった……会話、続いてる。




そうしているうちに学校に到着した。