返事は急がないから。
そう言って孝志はいつものように笑った。
ねぇ、孝志……。
あなたはあのあと、私の返事、聞こうとしなかったよね。
私は半ば無理矢理、家から出された。
「それじゃあ、また明日。」
「孝志……。」
バタン……
玄関の扉は閉じられた。
仕方なく家へと向かう。
孝志……。
さっきまで幼なじみだと思ってたのに。
気まずくなりたくない……。
この時はまだ、それしか考えられなかった。
だから孝志に追い出されなければきっと……。
孝志はそれを分かっていたのだろうか。
いろいろなことが頭の中を駆け巡る。
孝志───…


