ピーンポーン
玄関でチャイムを押す。
ガチャ
しばらくすると中から孝志が玄関の扉を開けて出てきた。
「えっ、美沙、どうしたの?突然……。」
孝志はとても驚いていた。
「びっくりした?実はね……。」
私は鞄から本を取り出す。
「あぁ、わざわざ……とりあえず上がっていきなよ。」
「うん、お邪魔します。」
孝志が招き入れれば私は中へ入っていった。
「適当に棚に戻しておいて。今、飲み物持ってくるから。」
そう告げて、孝志は部屋を出て、キッチンへと向かっていった。
私はその間に本を棚に戻す。
「あ、また本が増えてる。」
クスクスと笑いながら本を眺めていると、孝志がコップを持って戻ってきた。
「また何か貸すよ。」
コップを小さなテーブルに置きながら孝志は言う。
「んー、いいや。」
「どうして?」
「難しいし、きっと読まないから……。」
「知ってるよ。それくらい。」
「えっ……?知ってたんだ……。」


