「おっはよ!」
「サキ!おはよう!」
後ろから私の肩を叩いてきたのは咲。
「榊原くんも、結城くんもおはよう。」
「おう。」
「おはよう。」
それから4人で歩き出す。
「おーっす。」
「ぐぇっ。」
後ろから涼を叩いてきたのは樹だ。
「てめ、イツキ!」
「お前ら遅刻するぞー!」
あはは、と笑いながら樹は学校へと走っていった。
「ったく、何なんだよあいつ……。」
頭をさすりながら樹を見ている涼の隣で孝志が携帯を開く。
「いや、確かに遅刻するぞ、涼!」
そう言ってすでに走り出している私たちの後を追う孝志。
「はぁ!?まじかよ……っ。」
ダルそうに走り出す涼。
「涼、おっそーい!」
後ろからタラタラと走る涼に文句を言う私。
「うっせー、先に行ってろ!」
「口だけは達者なんだから!どうしたのよ、運動だけは出来るくせにー!」
「だけ」を強調して言う私に「余計なお世話だ!」と涼は言う。
この時、私は大切なことに気づいていなかった。


