かなえが話し終えると美沙は泣いていた。
「じゃあ……っ、あの男は……?」
美沙は何とか言葉を紡ぐ。
「そんなに、颯太……っお父さんのこと……想ってるのに、どうして!?どうして……あの男と浮気してるの!?」
「浮気……?……もしかして、須藤さんのこと?」
美沙はこくん、と頷く。
「彼は、上司。最近大きな仕事を彼とやることになって、毎日打ち合わせとかしてたのよ。」
心配させちゃってごめんね……、そう言ってかなえは美沙を抱きしめた。
温かい、母のぬくもり。
美沙は心底安心したように微笑んだ。
「お母さん、私、頑張るよ。」
美沙はかなえに向かって笑顔で言った。
大変なのは、きっとこれからだから────……
「私、あの人と離婚するわね。」
かなえも決心したように美沙に言った。


