「………コンタクト落とした……」

ボソッと呟く秋一。

「え?」

秋一はキョロキョロと地面に顔を近づけていた。

『あたしを見てたんじゃないのか……』

遥はしゃがみ込み一緒に地面に目をやった。

「……ありがとう」

「……いいよ、どうせ入学式はサボる予定だっ…」

「あーっ!入学式!!今、何時?」

入学式という単語に機敏に反応し立ち上がる秋一。
遥はビクッとし、右手を後ろの地面についてしまった。

「…あった」

遥が手をついた所に柔らかな感触を感じ、手を見るとソフトコンタクトが付いていた。