二人はスカートとズボンの違いはあれど、紺のブレザーに白いシャツ。
赤茶色と黒のラインが斜めに彩られたネクタイ。
ブレザーの胸元には学校の高章であろうワッペンが付いていた。

遥の声にハッとした秋一が交互に二人を見る。

「…なによ、……なにか?」
見ず知らずの男にジロジロと見られ嫌な感じに少し後ろずさる。

『早くここから立ち去りたい!』

遥は心からそう叫んだ。
秋一は今もなおジロジロと遥を見ていた。