「作戦名。ベルカント城奪還作戦。結果は勝利しベルカント城の60%の接収に成功。残りは消失したそうです。味方部隊の損害は600名中死者100名負傷者200名で、死者の内訳でベルカント卿が入っています。敵部隊の全滅に成功したそうです。作戦自体の報告は以上ですが、リフレント卿からのお願いとして追伸がありますがどうしますか?」
 「アハハ…お…お願いします。」
 「続けます。『ベルカント城再興まで一月ぐらいかかる予定です。増員よろしくお願いします。私の発明品ミサイル一号のデータ送りますので、誰でも使えるように改良しておいてください。次回作をお待ち下さい。』だそうです。ちなみにデータを見ましたが、はっきり言って改良は不可能です。水圧の力を別の何かに置き換えなくてはなりません。」
 「ん〜水圧の力を火薬の力で置き換えられないの?バランス取るために形もある程度変えてさ。ね?」タガールはウインクした。
 「研究部に言っておきます。」
 「これで領地は取り戻したし、次は俺達が攻め込む番だね。俺も出るか!」
 「はっ?!馬鹿な事言わないで下さいよ。何で国王が前線に出るんですか?流れ矢に当たったり、どこの馬の骨ともわからない兵士に斬られたり等で死なれては困るんですよ。自分の立場も考えてください!」
 「自分の立場も考えた上の結論さ。今までは自分達の土地を取り返していたからこそ俺はのほほんとしていられたが、次は敵国へ攻めるんだから最初は士気は高いかもしれんだが、長引けばそうも言っていられない。だから俺が行く必要があるんだよ。国王がいるいないとでは、大分違うと思うんだ。いなくても変わらないと言われたら国王としての威信にも関わっちまうしね。そして何よりここにいるだけでは暇だ。」スターツは深い溜め息を吐き出した。
 「それが本音ですね…。分かりました。なら首都防衛には、二個師団を残し、他の都市にも一個師団配置し、二個師団は、遊撃部隊とし、残り五個師団は最前線に配置します。無論私も最前線へと向かいます。これでよろしいですね?」
 「勿論では、仕度するとしようか。今回は、すぐ返事を出しといて。準備が出来たらすぐ行くとしようね。」二人はそれぞれ準備をするために別れた。