「梨央先輩!!」


HRが終わって誰よりも早く教室を出て体育館に行く。

後ろから友達の声が聞こえたけど、「ごめん!!」って謝ってとにかく走った。


「……っま、負けっ、た」

「ふは、はい。俺の勝ちですよ」


特に威張る事無く目の前にいるのは、異様に私に懐いてる、一つ年下の宮川陸斗(みやかわ・りくと)君。


冗談抜きで彼の人気度は凄まじく、私はいつ他の女に絡まれてもおかしく無い状況に立たされています。

彼の人気の理由は、やっぱり外見。誰が見ても格好良いと思うその顔に、175センチ位ありますよ、って感じの長身。


宮川君と学年の女子はもちろん、1・3年生まで巻き込んでの人気で正直怖いです。