「……ッ危ない!結愛!」

「え?」

やだ!どうしよう…!
あ、足が動かない!

「馬鹿、逃げろ!」

バンッ

………い、たくない?

「大丈夫か―?」

「あ、ありがとう…」

私を助けてくれたのは

顧問である、パパではなく、

直樹兄ちゃんでもなく…………冬也だった。

「足…すくんで動けなかったの?」

「……うん。」

「ほら、もう大丈夫だ。
どこも打ってないだろ?」

「うん、大丈夫。」

「なら、大丈夫だな(笑)」

ドキン

あんなに……
最低だって思っていたのに…

いつのまにかすごくいい人だって、
私の中で彼を見る目が変わったから思えて………不覚にも、
ハニカミながら笑う冬也の笑みに、
ドキドキした……。



そして私…は
冬也に恋に落ちた。