「そんなことより早苗。鏡とメイクポーチ貸して…」 あたしは肩で息をする。 「う、うん」 はい。と渡されたのはこれまた可愛らしいポーチとテッカテカにデコった手鏡だった。 「ありがと」 ホームルームまでの短い時間でなんとかいつも通りの顔になった。