ここは、病院。 の、 車椅子専用トイレ…。 私の肩を抱きながら。 フリーな右手で器用に閉められた、 鍵。 先生? あんたの右手は、 そんなことをするために器用にできているんじゃないでしょ。 鍵を閉めたり。 私の顎を支えて、 自分の唇に近づけたり。 白衣のファスナーを 降ろしたり……… そんなことをするために器用にできているんじゃないでしょ。