でも。 時々、 現実を思い出す。 それは。 第三者の、力によって。 「なぁ。」 「ん?」 「じゃあ。お前は何なの?」 「ん?」 「お前は、誰のもんなの?」 「ん?」 「ハヤトのもんなの?」 「ん?」 「ハヤトを好きなの?」 「んーん。ユキは、 今、ユウスケのモノで、 ユウスケのことを愛してるよ?」 男は、また、 笑った。 天蓋付きのベッドで、 寝煙草ふかしながら。 メルヘンな総レースの、 頭上の天蓋を眺めながら―――