こんなに。 コウの瞳に映る花火がまんまるな程、 会場からは遠い、 カフェなのに。 それでも構わないというのだろう、 いつもよりも、 男も女もいっぱいで…。 だったら。 花火を黙って見ていりゃ良いのに、 さっき、 私が椅子に上がった時も… 消火栓のボックスに立った時も… 今… も…。 馬鹿みたいにこっちを見て…。 死に損ないと。 認知症を 見て…。