「おほん」

上和田が軽く咳払いをし、三人が、彼の方に顔を向けると、彼は徐に話し始めた。

「今日は、我が社の企画した対談に出席いただき、ありがとうございます。対談は、次の章からスタートします。司会進行役は朝…失礼、田辺美月…さんにお願いします」

「編集長、朝比奈で良いですよ。編集長に田辺美月さんなんて言われると、なんだか変な気分になっちゃいます」

一同の笑い声が室内に溢れた。

「そうか、じゃあ朝比奈が仕切りますので、お二方宜しくお願いします。会話の記録は、不肖この上和田が行います。それから、お昼には、ホテルの最上階のラウンジで食事をしながら、進めていきます。そして夕方からは、最後にとっておきの場所を用意しています。お楽しみに。では早速始めましょうか」