西に傾いた陽射しは鮮やかな朱色の光を放っていて、街も空も全てが染まっていた。 今日はとても気持ち良く本が読めそうだなぁ… 私の心がはずんでいく。 こんなに綺麗な夕陽なら、浩輝君に見せてあげたいな… 明日とか…? うん、明日誘ってみよう。 そう決めると、何だか急に緊張してきて、一人焦る私。 別に誰かに話した訳でもないのに、妙に恥ずかしくなって、私は駆け出して公園へ向かった。