『今日は早く終わって良かったね』 香那が嬉しそうに話す。 私もそうだね、と軽く相づちをつく。 『澪は今日もお決まりの公園?』 『うん、今日は早いからゆっくり本が読めそう』 『ふ~ん…』 香那が妙にニヤニヤとしながら私の顔を覗き込む。 『な~んだ、浩輝君とデートじゃないんだぁ…』 あまりに唐突な発言に私は吹き出した。 『な、何言ってるの!…別に、浩輝君とは何でもないもん』