恋の確率 -LOVE・テレパシー-



ほんの数分、数秒だったのに
何時間もたったような。

…そんな気がした。


もう…耐えられない。

あたしの今までの努力を
ムダにしないで。



「…笑っちゃうよ、樹吏」

「あのさ…」

「あたし。先帰るから」



日誌と鞄を持って教室を出た。


…あたしのバカ。


樹吏は冗談で言ったのかもしれなかったのに。

てか絶対そうなのに。


何本気にしてんの。




崩したくないから
気付かれたくない、とか

そう自分で言ってたくせに


…明日どうすんの、あたし。