本当は私の方が部活早く終わってた。でも涼と帰りたくて、待っていたんだ。


「…待ってたのに。」


私って小さい。

ボソッと呟くと、今日の夜、メールで謝ろうと決意した。



バス停にバスが来るのは、あと30分後。
疲れて早く腰をおろしたいのに、まだまだだった。

「…はぁ」

おもいため息が止まらない。

「…どうせ今頃、涼は松田鮎美に話し掛けられて、一緒に帰っているんだろな」


きっと松田鮎美は涼の手を狙う。

優しい涼はそれを拒否するのかなぁ…



「んなわけ、ねぇだろがっ!」

頭に触れる感覚………

「………涼!?なんでここにっ????」


きょとんとする私。
涼は耳を掻いた。