彼女は制服姿のまま立ち尽くす。

肩や髪の毛にまで桜が寄り付いても気にもせず―…


「…はぁ」


小さく溜め息をこぼし空を見上げると
桜木の枝や花びらの隙間から雲も無い青と、暖かい光がもれていた。