仕方なく本を閉じようとしたときだった。何かの紙きれが落ちてきたのは。


不思議に思いながら拾ってみる。


……星祭りのお知らせ?


暁はきょとんとする。すると、沈黙してたはずの暁の中の少年が説明してくれた。その声にはいつもより落ち着いたものだった。


“この泉の森を抜けた先にある小さい村があるんだ。カシュタルって言うんだけど、そこでは星を星神様と呼んで、星を信仰してる。そしてーー月に一度、星祭りがあるんだ。そして今日がその日ってわけ”


……俺も参加できるか?


驚いたようにこう返ってきた。



“星に興味あるの?まさか君が行きたいって言うなんてね”