不意に疲労が襲いかかってきた。セロンは自分がつぶれそうになるのを感じた。セロン・カミュはすべてにおいてイタチのように狡猾だ。いや、狡猾なはずだった。人生のレースを勝ち抜くために相手をおとし、落伍者を嘲笑し、ひとを利用し、自分のために策略をめぐらせた。すべてにおいて狡猾だった。しかし、今はそれを後悔していた。自分の”身勝手さ”を恥じた。どんなに後悔しているか、和則に知らせたいと思った。現在、彼に近寄ってくるのは誰もいない。ミッシェルでさえ、遠のき始めた。くそっ!
「和則! 俺…」セロンは和則の背後から抱きついた。すると、和則は痙攣しだした。それでもセロンは抱き締めつづけた。「和則! 俺は……悪いやつだったか?」
和則は答えなかった。セロンは痙攣を感じながら、「和則、これはホモじゃない。俺には、あんたが必要なんだ。わかるか?」と優しくささやいた。
「……ウォーター…?」和則は痙攣をやめると、そうきいた。
「そうとも!」セロンは答えた。
もう早いけど眠る時間だった。和則はベットルームにいき、セロンはネクタイを外しているところだった。そんなとき、ドアをノックする音がきこえた。開ける間もなく、ドアをあけてミッシェルがやってきた。髪はぼさぼさで服も汚れていたが、急いでやってきたからであろう。でも、すばらしくきれいだった。
セロンは彼女に駆け寄って抱き、かたく抱き締めて笑った。
「ううん。色っぽい」彼女のさらさらした髪を撫でて、いった。「和則、ミッシェルがきたぞ!」
しかし、和則はもう眠っていた。だが、そんなことは知ったこっちゃなかった。なんとも嬉しい。ミッシェルがきてくれた。終りじゃ、なかったのだ。
愛の行為は、セロンにもミッシェルにもいまだかつて覚えがないほどすばらしかった。セロンの疲れがひどすぎて、控え目に、おだやかにふるまったためか、ふたりが何日も離れていたためなのか、それはわからない。とにかく、情熱を果たしたふたりは裸のまま、くしゃくしゃのシーツにくるまって、心を通わせていた。
「和則! 俺…」セロンは和則の背後から抱きついた。すると、和則は痙攣しだした。それでもセロンは抱き締めつづけた。「和則! 俺は……悪いやつだったか?」
和則は答えなかった。セロンは痙攣を感じながら、「和則、これはホモじゃない。俺には、あんたが必要なんだ。わかるか?」と優しくささやいた。
「……ウォーター…?」和則は痙攣をやめると、そうきいた。
「そうとも!」セロンは答えた。
もう早いけど眠る時間だった。和則はベットルームにいき、セロンはネクタイを外しているところだった。そんなとき、ドアをノックする音がきこえた。開ける間もなく、ドアをあけてミッシェルがやってきた。髪はぼさぼさで服も汚れていたが、急いでやってきたからであろう。でも、すばらしくきれいだった。
セロンは彼女に駆け寄って抱き、かたく抱き締めて笑った。
「ううん。色っぽい」彼女のさらさらした髪を撫でて、いった。「和則、ミッシェルがきたぞ!」
しかし、和則はもう眠っていた。だが、そんなことは知ったこっちゃなかった。なんとも嬉しい。ミッシェルがきてくれた。終りじゃ、なかったのだ。
愛の行為は、セロンにもミッシェルにもいまだかつて覚えがないほどすばらしかった。セロンの疲れがひどすぎて、控え目に、おだやかにふるまったためか、ふたりが何日も離れていたためなのか、それはわからない。とにかく、情熱を果たしたふたりは裸のまま、くしゃくしゃのシーツにくるまって、心を通わせていた。


