嘘愛歌



『はぁ…』

ため息を吐く。

私は何をしているんだろう。

結局、昨晩は名前も知らない彼に二度抱かれ、そのまま眠ってしまった。


隣に彼の姿はない。


同じ相手と二回もするのは初めてだった。


行為が終われば男は皆汚く思えるのだ。


そんな私が男の隣で眠ってしまうなんて、考えるだけでもありえない。


頭が痛くなってきた。


取り合えず私は落ちてあった服を拾う。


シャワーに入るか迷ったが、
家でシャワーを浴びる事にした。

普段の私からは絶対考えられない。


取り合えず少しでも早くここを出たい。



普段無いこと続き。
今日は厄日だ。


昨日彼が使っていた枕の上には
お金が置いてあった。

数えなくても解る、結構な額。


数えれば30万円とそれとは別にご丁寧にホテル代まで。