その日を境に、あたしの気分は超低空飛行を続けることになる。
あいつと一緒じゃないなら、高校なんてどこでも同じじゃん。
そんなヤケな気持ちも起こってきたりして。
周りも心配するほど落ち込んで、母さんなんか『受験鬱』じゃないかって、先生にまで相談したくらいで……
で、あたしやっと気付いたんだ、
『あいつが好き』って。
今から思えば当たり前のことだったんだけど、当時のあたしは幼すぎて、自分で自分の気持ちに気付けなかった。
まぁ、あのサッカー馬鹿のあいつに告白したとこで、笑い飛ばされて、
「ナギサ、冗談言ってんじゃねぇよ」
とか言われて、撃沈してたと思うけどね。