あいつは…… あたしのことなんかおかまいなしに サッカーにのめり込んでた。 いわゆる、サッカー馬鹿。 あたしは、遠くから見つめるだけ。 こんなデカイ図体して、どんだけ乙女なんだよぉ、あたしって。 でも、楽しそうにサッカーしてるあいつを、遠くから見るのが好きだった。 見てるだけで、幸せな気持ちになれたんだ…… あたしが自分の恋心に気付いたのは…… そう、中三の秋のこと。