「わかったよ、出てくからそんなに怒んないでよ。」 瑠威クンにそう言われて私は、満面の笑みでうなずいた。 「じゃ、なんかあったら呼べよ?」 私は、小さくうなずいてみせた。 「‥あ、ピアノ使ってイイ?」 「モチロン♪」 瑠威クンは、笑顔になって部屋を出ていってくれた。 パタン‥──。 すごく乾いた音で、ドアが閉まった。 その乾いた音が寂しくて、私は号泣してしまいそうなキモチになった。