「待ちなさい!!」 廊下に響き渡った先生の声。 ― やっばぁ‥。 ダッシュしていた私たちは急停止した。 「あなたたち!!廊下を走ってはイケナイと知ってるでしょう!?」 ちょっと老けたその先生はつかつかと歩み寄ってきた。 「クラスと名前は?」 「2年3組、三ノ宮莉奈です‥。」 「同じく、三鷹彩夏です。」 私たちの名前をゆっくりとメモする先生。 授業は、もうすぐ始まってしまいそうだった。 「次、見たら反省文書かせますから!!」 「はぃ‥。すいません‥。」