学校に来てから、まだ一度も言葉を交していない。 それどころか、眼すらも合っていなかった。 「はぁ‥。」 ─ なによ、デレデレしちゃってさ‥。 私は、ココロの中で毒づきながら、ため息をついた。 「ねぇ、好きなン?」 彩夏につつかれて、私はブンブンと首を横に振った。 そんなの、ありえない。 あんな人、絶対に王子様なんかじゃナイもんッッ! 「そぅかなぁ‥。」 彩夏は、納得していないような顔で唸った。