「そんなわけないでしょ~まったく、由衣は引っ込み思案なんだから」


腰に手を当て、呆れたように彩音が言う


「私が一緒についてってあげるから声掛けるわよ!」


「え?ちょっと、私はいいって~彩ちゃ~ん(><;)」


由衣を引きずる様にして彩音が勇輝達のもとへ行こうとした時


ガラッ


教室のドアが開き先生らしき人が入ってくる


生徒たちは手近な席に一斉に座り出す


先生らしき人は教卓に立ち、黒板に名前を書く。


『伊集院 涼介』活字の様な端正な字でそう書かれていた


「私が今日から一年A組の担任をすることになった伊集院です、今年で25なので他の先生方と比べて年が近い分共通することも多くわかりあえると思います。これから1年間よろしくお願いします」


「っと、まあ、堅苦しいのはさておきだ、先生に質問とかどしどしこい!ただし、女子優先だ!はっはっは」


笑顔で言う伊集院先生、普通ならちょっとウザくね?と、となりそうなものだが、そうではなかった。


そう!先生はかなりのイケメンだったのだ


「な、なぁ 勇輝」


小声気味で翼が声を掛けてくる


「ん?どうしたよ」


「あの先生、イケメン過ぎじゃね?!」


「ま、まぁそうだなぁ 名前からして気品あるしなぁ」


「あぁ、女子がキャーキャー騒ぐのがわかるぜ・・・・」


「確かに・・・」


「くそぉ 俺もあれくらい、キャーキャー騒がれてみてーなぁ」


そう言いながら、机に突っ伏する翼


そこへ北條が言い放つ


「ふっ 良く考えてみろ、斗賀野!あの伊集院とお前の素材の違いを!180㎝はあろうかという身長に、すらりとした長い脚!細身過ぎず、適度にある肩幅に胸板、そして甘いマスクに気品あふれる眼鏡、優雅な立ち振る舞い。。。。」