天使の羽衣

麻衣ちゃんのその言葉は、ありがたく受け取るとして、よく考えれば当たり前のことであった。
要するに、昼間俺たちが必死に探し回った努力は無駄だったということだ。

「ま、そのことは置いておくとして」

「とにかく、宝の地図はこの中にあるんだね!」
「そうなるな」

麻衣ちゃんの興奮が伝わってくる。

どうやら、やはり麻衣ちゃんは本気で信じているらしい。

天文台の中を探して、見つからなかったときの麻衣ちゃんを想像すると、少し残念な気もした。

『宝の地図』

――見つかってほしい。

素直にそう思っている俺がいた。
それは小さな望みであることは重々承知している。


「開けるぞ」