天使の羽衣

しかしながら、俺がヒキコモリであると知られた以上、もう俺に失うものは何もなかった。

そう考えると妙に自身があふれてきた俺は、ここでようやく本題を切り出す。

「で、お前。俺に手伝えって言ったよね?」

そうだった。
最初彼女が俺と目が合った瞬間、開口一番にいった言葉。

『キミも手伝ってよ』

一体、俺に何を手伝えというのだろう。ヒキコモリであるこの俺に。

少女は、あっ、と気づいたように声を上げると、

「そうそう!」
と言って、立ち上がった。

「実はね。この屋上のどこかに、宝の地図が隠されているらしいの!」

彼女は両腕を広げて見せる。

「健一くんには、それを探すの手伝ってほしいんだ」