天使の羽衣

――ああ、どうしてだろう。

さっきから思考がまとまらない。

たぶんおそらく俺は動揺しているんだ。
動揺して頭の中をうまく整理できてないんだ。そういうことなのだろう。

そして、たぶんだけど、俺はその原因を知っている。

それは、先ほどから俺の横でしきりに喋りかけてくる、この少女だ。

「どうしてココに来たの?」
「まさかキミ、天文部?」
「授業はないの?」

きっとこの少女は、悪の手先に違いない。悪の手先で俺の情報を聞き出しているのだ。

俺から聞き出した情報は、悪の組織の間で悪いことに使われて、最後には証拠隠滅のために俺は殺されるのだろう。

拳銃とかであっという間にやられて、海とかに捨てられるのだろう。

短い人生であった。
それでも俺は強く生きられたと思う。最後には引きこもりになったけど。

願わくば神様…俺を天国に―――