友達という存在も、

“いらない”んじゃなくて、“出来ない”だけ。

本当は…

憧れてるよ?


だけどさ、出来ないんだよね。


その時だった。


ガラッ

教室の扉が勢いよく開いた。


「浅田 理沙ちゃんはいますか?」


クラスの視線が一斉に私に向いた。


私を呼んだその子は、クリクリしたお人形みたいな目に、ふわふわの髪、小柄な体格が印象的だった。


「私…?」

そう聞くと、

「うん!」

と、元気よく答えた。

見た目はおとなしそうなのに、意外と元気だなぁ…。



「お友達になってくださいっ!!」


「‥‥‥え?」


今ドキの高校生は『お友達になってください』なんて言うのだろうか…?



私は思わず、ぷっと、吹き出してしまった。


仲良くなってもイイかな〜なんて、思った。


てゆうか、仲良くなりたい。

「よろしく」


と、一言いうと、

その子は、ぱぁっと、キラキラ輝いた笑顔で、

「うん!」

と言った。


そして私も思わず、微笑んでしまった。