「……ん、圭」


ベッドに移されたわたしの体は、全身が心臓になってしまったかのようで。


圭が体にキスを落とす度に、体が跳ねる。




「佳奈恵、好きだよ」

「うん」


「愛してるよ」

「…わたしも、愛してる」



圭の指は、わたしを確かめるようになぞっていく。








そういえば、圭のわたしの好きなところ、聞いてなかったな。




でも、もういいの。





わたしに触れる唇、わたしを気遣う行動の一つ一つから伝わってくるから。







『愛してる』って…。












この日、初めてわたしと圭は一つになった。



最後まで圭は優しくて。



いつまでも
『愛してる』と囁いてくれて。






わたしは幸せだったよ。