先生or生徒?!

そのあと、いつものように圭は家まで送ってくれた。


『積極的じゃん』


圭の言葉が頭を離れず、カオは赤く染まったままだった。






―――新歓 本番―――


『今から、新入生歓迎会を始めます』

わたしの声はマイクを通しているせいで、無機質だし大きい。

普段聞き慣れたのとは違う声に戸惑いながら、会を進行していく。


『……では次に、てつなぎ鬼に移ります』

会場から、歓喜と不満のざわめき。

…止めとくべきだったな、鬼ごっこ。


『ルール説明、よろしく』
『はぁぁい!』

3学年委員はちょぉノリノリ。

前に出て、はりきって説明している。

……大人げないなぁ。



『最初の鬼は3学年委員がやります。みなさん、逃げてください』

わたしの合図でみんなが動き出した。

こういうの、結構気持ち良かったりするんだよねっ。


『では、いきますよぉ?よーい、スタート!!』


わあああっ!


体育館の中は、走り回る人でうじゃうじゃしている。

…なにげ、盛り上がってない?


「よぉし、わたしも行くぞ!」

わたしは下級生を狙って走り出した。