「佳奈恵は、他のヤロウに馴れ馴れしすぎなんだよ」

圭は、ぼそっと呟いた。

…もしかして、やきもち!?


ってか今!

「佳奈恵って呼んだでしょ?!」

呼び捨ては、二人の時限定でしょ!

圭は、あっさりと答えた。

「ん? なんか言ったか、小宮」

……はぁ。
なんか、圭ってこどもっぽいトコロもあるんだなぁ。

可愛いけど。


もういいや!

「先生、これ壁に付けるから手伝って!」

わたしは一本になったばかりの飾りを持って立ち上がった。

「おぅ、いいよ」

圭もゆっくり立ち上がる。

隣に並ぶと、圭の背の高さが目立つなぁ。
…わたしが小さいだけか。


「どこに付けたいの?」

圭は優しい笑顔を見せた。

「えっと、上のとこがいい」
けど届かないよね、と言おうとしたら…

「きゃあぁぁ!!!」

いきなり圭がわたしを持ち上げた。


な、やだぁ!


「重いから、降ろして!!」

じたばたと、圭の腕の中で暴れる。

すると、圭の腕の力が強くなり、後ろから囁かれた。


「佳奈恵、軽すぎだから」