ユリちゃん、声デカイっ!!

わたしは慌ててユリちゃんの口を塞ぐ。

「しぃ〜〜!」

ほら、クラスのみんながこっち見ちゃったじゃんかぁ!


「ぐふぅっ!」
「ぇあっっ!ご、ごめん」

どうやらわたしは、力加減を間違えちゃったみたい…。

……ごめんなさい…。


「もぅ、しっかりしなよね!!」

ユリちゃんは、口を手で拭いながら強い口調で言った。

「4ヶ月もたってんのに、俺も好きだなんて絶っ対へん!!!」


そんなぁ!
さすがに酷すぎるよ〜。

だけど、内心納得してしまっているわたしは反論できず、うつむいた。

しょぼくれてるわたしを見て、ユリちゃんが提案してきた。


「だったらさぁ、聞いてきなよ!理由!!」
「えぇぇ!?」

なんでわたしのコト好きなの?……と聞けと言いますか!
ユリちゃん!!


「どう考えても、無理!」

わたしは思わず、手をカオの前で振って大否定。

「……はぁ?」


………………。

あの、ユリ様。
その目に殺意が映っているのは、気のせいでしょうか。


「あたしまでイライラすっから、早く聞いてこいよ」

「はっはい! 聞いてきます、聞いてきますからぁ!!」

だから、殺さないでぇっ!