ますます混乱するわたしの頭。

なに、どういうことなの…?
先生が、わたしを好きだってちゃんと言った…よね?


わたしと先生は、何も言葉を発さない。
教室は、時計の秒針の音だけが響いている。

何秒かたって、先に声を出したのは先生だった。


「…なぁ」

先生のか細い声と共に、わたしの体は軽くなった。

わたしを離した先生は、じっ…とこっちを見つめている。

真剣な目で、じっと……。

「小宮は…、まだ俺のこと、好きかな…?」

目の前の真剣な瞳には、不安の色が見え隠れしている気がする。

こんな先生、見るの初めてだよ…。


「……今頃、遅いかな」
「えっ!いや…」

待ってよ。
遅いわけないじゃん…。

確かに4ヶ月たっちゃったけど、そんなにすぐ気が変わるほど、軽い気持ちじゃないもん……。

今だって、好き。
変わらない。


「わたしは…まだ、先生が好きです」

わたしも先生の目をじっと見つめて。

はっきり、大きな声で…。

静かな空間は……


「えっ!!!まぢでッッ!?」

いきなり、先生の大声で崩された。

先生のカオは蔓延の笑みに包まれている…。


びっくりした…。
先生って、大きな声も出せるのか……。

クールなカオつきからは、想像もつかない。