次の朝。
「あのさぁ~、あたしら男敵団に入りたいんだけどダメかなぁ~?」
「なんで?」
カールした髪を指で遊ぶ女子たちをあたしは冷たい目で睨んだ。
「えーっ、だってぇー、なんか男敵団入るとカレシ作れるって聞いたんだけどー。
それチョー良くない!?あたし正木悠太と付き合ってみたーい!」
女子たちがケラケラ笑う。
「帰って。」
「はぁー?なんでー?」
「男敵団はホストクラブ受付場じゃないの。」
「はぁー、意味分かんないしー。クソじゃーん。」
女子たちは腑に落ちない顔で去っていく。
「師匠…大丈夫ですか…?」
あずさがあたしの顔をのぞく。
「最近の師匠、顔色悪いです…。」
「ああ、べつに平気。」
事がいろいろ起きすぎてる。
これじゃあ、反撃の余地もない。



