図書館にいた蘭は宙を見る。


「もしあの学校を政治に例えるなら


生徒会長さんが政府で、なっちゃんが非政府だね。」


「つまり、あたしが悪いと?」


「ううん、政府が悪いことをするのなら非政府は悪くないと思う。」


「しかし、今回の件に関するとあたしが悪いと?」



あたしの問いに蘭は言葉が詰まりゆっくりとうなずいた。


あたしは落胆する。



「仕方ないよ。」


蘭、それは慰めの言葉か?


そう心の中で問うあたしを蘭は困った顔で静かに笑う。



「でも、なっちゃんは生徒会長さんと戦うんでしょ?」


「もちろん。分かってるじゃないか!」


「なっちゃん負けず嫌いだからねぇ~。」


そう言って、なぜか蘭が照れ笑いをする。


分かってんじゃん、さすが幼馴染。