あれ…なんかいつもの蘭と違う…。



「それは?」


蘭の目線にあるのはあたしのバッグの上に置いてある紙袋。



「これ、常葉飛鳥から貰ったの。アンドーナッツだって。


蘭、甘いもの好きだから一緒に食べようと思って…。」



「他の人にもそうやって優しくすればいいのに…。」



急に蘭がいつにもない強い口調で言う。



「そうすれば…僕は…」


そうやってうつむいて言葉を濁す。



「蘭?どうしたの…?」


寂しさを感じる。


何か…付き離されそうで…



蘭は顔を上げて言った。



「今日、告白されたんだ。」



小さく笑い、机に広げられた参考書やノートをカバンにしまい始める。