『あたしは2年8組の佐々木美咲です。
今日の号外で配布された新聞で多くの方はご存じだと思いますが…
あたしは柔道部の浅山くんと野球部の常葉くんの二人と付き合ってました。』
淡々と喋る女子。
誰もがその声を聞き入った。
『しかし、二人はその事実を知りません。
あたしは二人に彼氏がいないと言い付き合っていました。
…騙していました。
だから…この場を借りて謝罪します…。
騙して…ごめんなさい。』
それから少し沈黙が流れる。
『あたし…昔からよく複数の男の人と付き合っていました。』
沈黙のあとに言った言葉は過去の話。
『だけど、今日のことでいけないと分かりました。』
そして、彼女は最後にこう付けくわえた。
『それは全部、アンドーナッツさんのおかげです。
ありがとうございました。それではあたしの謝罪を終わりにします。』
そう言って切れた。



