すると、常葉飛鳥があたしの胸倉をつかむ男の腕を払う。
「お前、女子に強迫すんなよ。」
常葉の冷静な口調に男は仕方なくあたしから手を離す。
今、常葉があたしのこと"女子"って言ったのにびっくりしたわ。
「お前はいいよなぁ~。好きな時に好きな分だけ女と遊べて。」
男の挑発に常葉の眉がピクリと動く。
「俺が美咲と遊んでたと言いたいのか?」
「俺にはお前がそういうふうにしか見えないけど?」
男の低い笑い声に常葉は壁を思いっきり殴った。
「遊びじゃねぇ!!!」
チャイムが鳴る。
とうにSHRの時間が過ぎている。
常葉は男を睨んだ。



