「最低はあんたじゃん。見損なった。」



「ああ?お前のほうが最低だ。こんなデマ流して。」



「は?あたしが流したんじゃないし、新聞部が勝手に…。」



あっあれれれ?



「デマ?」


「そうだよ。」



常葉飛鳥がため息をつく。



「俺は不倫なんざしない。」



あたしは力が抜けた。



「なんだよぉ~、お前マジで女の敵かと思ったぁ~。」



あたしが手をひらひらさせて笑うと、常葉飛鳥も呆れたように笑った。



「俺、あとで新聞部に抗議してくる。お前が言ったんじゃないんだろ?」


「おう。あたしはデマなんか言わねぇ。」



いや、本当はあんたに彼女がいるって知る前、デマでも流してやろうかと思ったけど…。